『ダーウィン事変』は、人間とチンパンジーの間に生まれたチャーリーを中心に描かれる、社会派ヒューマンドラマです。
「ヒューマンジー」として生まれたチャーリーは、アメリカのミズーリ州で静かに暮らしていました。
ですが、15歳になったことを機に、育ての親のハンナの希望もあって高校に通うことになります。
登校初日、周りの生徒はチャーリーのことを怖がり、あるいは気味悪がって、多くの人は遠巻きにチャーリーを見ているだけでした。
ですが、ルーシーという女の子だけは自分からチャーリーに話しかけ、そして二人は友達になります。
あまり他人に関心がなかったチャーリーでしたが、ルーシーという友人を得たおかげで、人間社会に興味を持ちはじめます。
そんなとき、ニューヨークのある飲食店で爆破テロが起こります。
そのテロはALAという過激な動物愛護団体によるもので、そしてチャーリーの周りの人間は、「チャーリーはALAのテロに関係しているのではないか?」と噂しはじめます。
なぜなら、ALAは15年前にある動物実験施設を襲撃し、一匹のチンパンジーを救出していました。
そのチンパンジーこそがチャーリーの生みの親であり、ALAの襲撃がなければチャーリーはこの世に生まれていなかったからです。
そしてALAもチャーリーを組織に取り込もうと行動していました。
こうして、チャーリーは自分の意志とは関係なく、大きな陰謀の渦に巻き込まれていきます。
- センシティブな話題を取り扱ったシリアスなストーリー
- チンパンジーの身体能力を生かしたアクション
生物を生み出す実験とか、過激なヴィーガン思想とか、センシティブな話題を取り扱った作品でした。
それぞれの立場に正義があって、それらがぶつかりながら話が進んでいきます。
(どちらの主張も一見すると筋が通ってそうで、オレなんかだと簡単に論破されそう笑)
ですが、渦中のチャーリーはそういった正義には興味がなく、どこ吹く風という感じです。
ストーリーはもちろん面白かったですが、チャーリーの身体能力が発揮される戦闘シーンが多いのもよかったです。